Biz-Dev探検記(たまに息抜き)

主に情報通信/サービスPF界隈のお話を。たまに旅行とかアニメも。

【BCx事業戦略】GMOによる円ペッグ仮想通貨発行

GMOインターネットが円ペッグ型の仮想通貨の発行をリリースしました。色々と議論はあると思いますが、個人的には国内法に照らすと「電子マネー」なんだろうなと思います。
ミソは国外での流通に絞ることで仮想通貨として流通させ、第二のRippleを目指した決済通貨としての確立を目指すとみられます
(二番煎じとか言ってないですよ…出がらしかもしれないけど)
https://www.gmo.jp/news/article/6177/

<発行形態>
GJYは法定通貨である日本円とペッグさせるステーブルコインとして発行。
発行通貨相当の日本円をGMOインターネット保有し、交換価値を保証する形態としています。

<発足背景>
GMOグループは仮想通貨事業の中で、マイニング/交換業/決済の3事業の実行を掲げています。
現在、マイニング/交換業は参入済みですが決済事業は手付かずでした。
今回の仮想通貨発行により決済事業に参入とする方針。

<所感と想像>
■ペッグとした背景
・完全に越境決済分野(本邦外)を狙いに来ていると思われます。Rippleやテザーの成功を見て、一定シェアが取れると判断したものと。

■日本以外を対象としている背景
・交換業審査が停止していることに加えて、待つよりも海外で実績積んだほうがいざというときに、審査を優位/優先的に進められるという目論見があるとみられます。

■背景とする日本円の担保
GMOが傘下に抱える決済会社(GMOペイメント)/銀行(あおぞらとのネットBK)が保有する日本円を担保に発行するというのがオーソドックスな解釈と思われます。
 →銀行のほうは預金保険法の兼ね合いがあるので何らかの規制が入りそうですが決済で抱える保証金等を裏付けに発行するのはありだと思われます。
・日本円を裏付けに海外で流通する仮想通貨を発行…なかなかに面白そうですし、テザーのような信用不安も起こさなそうです。
■流通対象はどこか??
・海外送金の際にステーブルコインを使うことで価格変動のリスクを抑える形で利用できる想定。
通貨危機発生国での国内通貨代替/先進国でのキャッシュレス決済通貨としてポテンシャルを持つものとみられます